美容クリニックのマーケティング手法とは?マーケティング戦略の立て方から、具体的な手法まで詳しく解説!

2023.02.16

ここ10年以上に渡って、美容クリニック業界は拡大の一途をたどっています。 コロナ禍が落ち着き、マスクを外す人が増えてくるとさらなる売り上げ拡大も見込めるでしょう。

ただ、それに合わせて美容クリニックの数も劇的に増えてきているのは事実です。一体どうすれば、自社のクリニックを選んでいただけるのでしょうか?

今回は、患者さんに選んでいただける美容クリニックであるための「マーケティング手法」を詳しく解説していきます。 記事を最後まで読んでいただくことで、美容クリニックで必要なマーケティングが徹底理解できるでしょう。

美容クリニックにおけるマーケティング戦略の立て方

美容クリニックでマーケティングを行う際には、きちんと戦略を立てて行う必要があります。 具体的な戦略の立て方はこちらです。

1. 診療圏調査による市場調査
2. ターゲティングを明確にする
3. ポジショニングを決める
4. 実行戦略(マーケティングミックス)を検討する
5. 施策の実行と評価を行う
6. 集客・マーケティング

それぞれの項目を詳しく見ていきましょう。

1. 診療圏調査による市場調査

まず初めに診療圏を調査し、どんな競合があるのかを市場調査しましょう。

マーケティングは闇雲に行っても、うまくいきません。競合よりも自院を選んでもらえるように競合の特徴を知っておく必要があるのです。 施術費用や診療内容など、より具体的な情報があるのがベストですね。

2. ターゲティングを明確にする

市場調査をした後は、ターゲティングの明確化を行います。

自院の診療圏にはどんな患者さんが住んでいて、どんな層に向けて診療を展開するのかを決めなければいけません。 診療圏に住んでいる方の情報からターゲティングすることも出来ますし、他院が提供している診療内容にもターゲティングのヒントが隠されています。

3. ポジショニングを決める

ターゲットの明確化が出来たら、今度はポジショニングを決定します。

ポジショニングとは、自院がどのような診療を強みとしていて、その強みを「どのようにターゲットにアピールするのか?」という部分です。

もちろん、競合には無い強みを打ち出してターゲットにアピールする必要があります。競合と比較したうえで、自院が打ち出すべき強みを認識しポジショニングを決めましょう。

4. 実行戦略(マーケティングミックス)を検討する

ここまで出来たら、いよいよ実行段階です。「マーケティングミックス」を行いましょう。マーケティングミックスを行う際は、4つのPを大切にしなければいけません。

  • Product(製品)
  • Price(価格)
  • Place(流通、場所)
  • Promotion(プロモーション)

美容クリニックなので、Productといえば提供する診療内容になるでしょう。Priceとは価格の事なので、どんな診療をいくらで提供するのかを決めなければいけません。 また、どんな環境の場所で提供をするのかも大切なポイントです。さらに、そのサービスの打ち出し方が適正でなければ、患者さんに認知してもらえないでしょう。

この4Pに沿って戦略を実行していけば、マーケティングで大きなずれは生じにくいです。

5. 施策の実行と評価を行う

実行戦略を固め行動に移した後は、施策の評価を冷静に行う必要があります。

どんなに綿密に実行戦略を練ったとしても、実際に実行してみると想定外の事態は必ず起こります。 提供しようとしていた診療が、思っていたほどニーズがなく売上に繋がらない事もあるでしょう。 設定していた価格が高すぎて患者さんが呼び込めない事もあります。施術の提供方法が正しくなく、患者さんに嫌がられて失敗するケースもあるかもしれません。

こういったようなことを、施策の実行後には必ず評価してみましょう。評価しながら少しずつ改善することで、段々と診療圏の患者さんのニーズと合致していくのです。

6. 集客・マーケティング

施策を実行し改善し続けていくことは最重要ですが、もう一つ重要なのが「集客とマーケティング」です。

どんなにいい診療を提供していても、患者さんに認知されていなければ、そのクリニックは存在しないものと同じです。 だから、常にマーケティングを行い集客し続ける必要があるのです。

集客として思い浮かべやすいのは、スーパーマーケットの特売チラシなどでしょう。新聞に広告を折り込むなどして、お店の認知度を高めていきます。 美容クリニックは、スーパーとはターゲットが異なるので、新聞折込の広告では集客出来ないでしょうが、何らかの方法で集客は行い続けなければいけません。

具体的なおすすめのマーケティング方法は後述しますが、必ず「集客とマーケティング」をしなければいけないと思っておいてください。

美容クリニックのマーケティングが難しい理由

とはいえ、美容クリニックのマーケティングは「難しい」と言われています。その大きな理由は以下の2点です。

  • 競合他社が多い
  • 医療広告ガイドラインの規制が厳しいため、マーケティングに制約がある

それぞれの理由を詳しく解説していきます。

競合他社が多い

1つ目の理由は「競合他社が多いこと」です。

冒頭でも書いた通り、美容クリニックのニーズはかなり高まっていますが、それに合わせて美容クリニックを開業する人も増え続けています。 競合が多いと、医療圏内で提供する診療の重複化が起こるため、中々競合に勝てない事もあります。 如何に他院と差別化できるかが、美容クリニックのマーケティングには必須項目でしょう。

医療広告ガイドラインの規制が厳しいため、マーケティングに制約がある

2つ目の理由は「医療広告のガイドラインの規制があるため」です。

医療広告は、厚生労働省が定めている「医療機関の広告に対する規制」のガイドラインに沿って行う必要があります。この規制の為に、以下の事をホームページなどで掲載できなくなりました。

  • 患者の口コミや体験談
  • 施術のビフォーアフター写真
  • 誇大広告・虚偽広告
  • 他のクリニックとの比較
  • 費用を強調した広告

実際に施術を受けた患者さんの口コミや体験談は、これから受診しようとしている人の背中を押す情報になりますが、これが掲載できません。

また、ビフォーアフター画像もホームページに掲載できないので、施術がどれくらい効果があるのか伝えにくいでしょう。 他のクリニックと比較をした書き方も掲載できないので、自院が他院よりも優れているアピールがしにくくなっています。

これらの規制は「ホームページ」「ブログ」「SNS」「メルマガ」などネットの全ての媒体が対象になっているので、マーケティングを行う際には注意しなければいけません。

美容クリニックのマーケティング手法

美容クリニックで実際に取り入れられる、具体的なマーケティング手法をまとめてみました。

  • WEB広告(リスティング広告)
  • MEO対策
  • SEO対策
  • SNS活用(運用・広告)

それぞれの手法を、詳しくご紹介していきます。

WEB広告(リスティング広告)

1つ目の手法は「WEB広告(リスティング広告)」です。

リスティング広告とは、ユーザーがサーチエンジンで検索した際、ページの一番上位に自社の広告を表示させる広告です。 自分で設定したキーワードを基に検索したユーザーにしか表示されないので、需要の高いユーザーに的確に読んでもらえるメリットがあります。 ただ、掲載に20万円から50万円程度の高額な費用がかかります。

MEO対策

2つ目の手法は「MEO対策」です。

MEOとは「Map Engine Optimization」の略で、ユーザーがグーグルマップで検索した時に、そのエリアの中で自院を上位表示させるテクニックになります。自院でMEO対策として行えるのは、以下の2つのことです。

  • ユーザーが検索しそうなキーワードを情報キーワードに登録する
  • 積極的にグーグルに口コミや評価を書いてもらう

グーグルマップへの登録では、「クリニック情報」を登録できますが、この登録の際にユーザーが検索しそうなキーワードを入れておくと、検索結果で上位に入りやすいです。

また、口コミや評価の数が多くても上位表示されるので、積極的に評価してもらうようにしましょう。 検索した場所から近いクリニックが上位表示されますが、場所に関しては対策が難しいのであまり考えなくていいです。

SEO対策

3つ目の方法は「SEO対策」です。

SEO対策とは、検索エンジンで自院のホームページを上位表示させるためのテクニックです。 ホームページには、様々な情報を掲載しますが、ユーザーが検索しそうなキーワードを含めた情報で内容をまとめておくと検索結果の上位に表示されやすくなります。 常に最新の情報を掲載するのも、忘れないようにしましょう。

SNS活用(運用・広告)

4つ目の方法は「SNSの活用」です。

最近では、スマホを持っている殆どの人は何らかのSNSに登録しています。 SNSでは、リアルタイムの情報を発信できるので、ターゲットのユーザーにダイレクトに届きやすいでしょう。 自院でSNSの発信をするだけでなく、SNS広告を出稿してPRすることも可能です。

自社だけでの実行が難しい場合は、美容クリック業界に強いマーケティング会社に依頼することも検討する

ここまで美容クリニックのマーケティング手法について、詳しく解説してきました。 美容クリニックで患者さんを増やしたいのであれば、確実にマーケティングは行うべきでしょう。

ただ、美容クリニックで適切なマーケティングを行い続けるのは、難しい側面もあります。そんな時にお勧めしたいのが、「美容クリニック業界に強いマーケティング会社」に依頼する事です。 ある程度の費用はかかりますが、プロの手法で効果的なマーケティングを行ってくれるでしょう。

まとめ

というわけで、今回は美容クリニックのマーケティング手法について詳しく解説してきました。

  • 美容クリニックのマーケティングは戦略的に行うのがマスト
  • 美容クリニックのマーケティングは難しい面もある
  • 美容クリニックのマーケティングはプロに任せるのもおすすめ

上記の点に注意して、自院に効果的なマーケティングに挑戦してみましょう。